＞ ＣＭの研究　第２5回

桜の季節になるからであろうか、この一週間企業広告が何作か目についた。
その雰囲気をご紹介する。

先ず3月19日のソフトバンク、原由子の花咲く旅路の歌が緩やかに流れ、路面電車にのるダンテと犬のお父さんが城の階段を降り、展望台のベンチに座る。そして駅のホームを歩く、木製のモーターボートに乗る。川縁を歩き、電車内の通路を歩く。龍馬の店から出て来て龍馬像を見る。砂浜で座って話す。家で犬のお父さんたちのことを話す上戸と樋口「男ってそうゆうものなの」で終わる。

19日、ＪＴ。目をつぶっている入社12年目の男性が、本場讃岐のうどんのおいしさを日本中に届けたくて、讃岐うどん屋を訪れて冷凍うどんの研究をする。食卓でうどんを食べる人たち。
「人の時を想う。ＪＴ」

21日、ＡＮＡ。世界初導入予定BOEING787の大きい窓、広々とした空間、湿度を快適に保った客室 。飛行場を走る。BOEING787ドリームライナーについて話すKentD.Craverと機内の様子が映し出され、整備されている飛行機が離陸する映像。

21日、セキスイハイム。「エコ」から「サステナブル」へ。「エコ」のつづきを考える。
「家族という言葉は、家から始まる」と本を見ながら言う阿部寛。加藤久仁生・作のアニメーションの原画。本を閉じる。

同じく21日、日本振興銀行。「嬉しい情報でごじゃる」とニュース番組風に紹介するハクション大魔王とアクビ。自転車で道路を走る人達に店内で接客する株式会社シャノアの山田浩社長。自転車用パンツを伸ばしヘルメットを見せる。大勢で自転車で下町を走る。

22日、たかの友梨ビューティクリニック。「脱ぎ捨てよう」白い空間に居る黒い人。その瞬間、体を覆っていた黒い液体の様な物が溶けて現れる沢尻のボディ。「脱ぎ捨てよう。美しくなるために」。

同じ日、ＳＯＮＹ。 音を見せてみよう。風の気持ちを考えてみよう。好きな音楽を、好きな人に伝えてみよう。自分が考えられるいちばん遠くまで旅してみよう。それは、世界中と、キミの中に眠っている好奇心に、出会おう。
砂や石の乗った太鼓を叩く手元。窓辺で風に吹かれる女の子。一つのイヤホンを3人で使う男女。宇宙服でジャンプする人。日食。大きな風船を引っ張って走る男の子。足で地球儀を回す男性。ゴールを持ってボールを受ける。妊婦が膨らんだお腹をくっ付ける。野原にぽっかり出来た穴の中に居る男性。車の窓から出された顔が描かれた指のVサイン。
「Make.believe」で終わる。

23日、キリン。サッカー教室「キリンサッカーフィールド」で指導する城。レッドカーペットの前の芝生に立って肩を組む選手たち。ボールを持ってグランウンドを走る子どもたち。「私たちは未来の日本サッカー代表を応援しております」。

どれも企業の社会貢献を詠い、イメージチェンジ、イメージアップを狙っている。

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