3.11から1年を
テレビ露出、日経平均から追う
歴史的な巨大災害「東日本大震災」「原発事故」に関する、各キー局の報道露出を中心に、その一年間を追ってみた。
大地震と津波が発生した直後、更に原発事故が起こった直後から2カ月間の報道量は、極めて高い露出時間であったが、その後横ばいで推移し、一年後に各局が特集を打ち始めると、報道量が少し持ち直した。
特徴的なのは、横ばいで推移している期間も、かなり高いレベルの報道量であったことであった。
また、その一年間に日経平均株価をクロスしてみると、偶然性はあるが、震災直後の暴落から、1年後は見事に同じ水準(日経平均約1万円)に回復していることである。
単純に日経平均を評価すれば、1年かかって日本経済は回復基調に戻ったという評価もできる。
また、「日経平均」と「NYダウ」「上海総合指数」「対ドル為替レート」「原油価格」などは、この1年見事に連動してきたことが、クロスチャートから分かる。
この1年、欧州経済危機や中東の動乱などがあり、世界経済はその影響を受けてきたが、「東日本大震災」は、国際経済に大きな影響を与えたとは、表面上見えない。
今後、各国の原子力発電やエネルギー政策、エネルギー事情には大きな影響を与えてゆくと考えられるが、直後の1年では、日本で起きた大震災から世界経済は大きな影響を受けていない。
日本人にとっての歴史的大震災も、そういう意味では日本国でのことに集約されてしまうのだろうか。