7章 パワーPCが提供する次世代企業情報システム

(P.259)

・・・これに対し、パワーPC連合の新しい情報機器の統一仕様 「CHRP(Common Hardware Reference Platform)」は、今後要求される大小さまざまな C/S(クライアント/サーバー)モデルに一つの情報技術(IT)で対応できる点を、 大きな特徴としている。

 たとえばサーバーの選択肢もネットワーク構成規模や処理内容に応じて 普及型のパソコン、ワークステーション、ハイエンドの高性能サーバー、オフコン・クラスの AS/400、スーパーコンピュータ、そして IBM のメインフレームまで、さまざまな機器から 選ぶことができる。

 またクライアントのOSも、ビジネス・アプリケーションに適した OS/2 ワープ、豊 豊富なエンジニアリング・アプリケーションがそろうIBM UNIX「AIX」や サン・マイクロシステムズのUNIX「ソラリス」、あるいはデスクトップ・パブリッシングや マルチメディアで強みを発揮する「MacOS」といった多種の選択肢を、新規格「CHRP」は ユーザーに提供するのだ。

 そしてユーザーが同じ情報技術で大小さまざまなC/Sモデルを構築できるということは、 アプリケーション開発を専業とするISV(独立系ソフト・ベンダー)にも、 大きなメリットをもたらす。ISVがある C/S 用のアプリケーションを開発・商品化すれば、 それはそのままクライアント・パソコン3台程度の小企業から、 1000 台クラスの 大規模システムまで、多くの企業システムをターゲット市場にすることができるからだ。

 パワーPC連合は、統一仕様「CHRP」を策定したことにより、多数のISV群がこの仕様に 基づいた C/S 用アプリケーションを開発することをきたいしている。 それにより、パワーPC連合の情報システムを採用するユーザーが、自動的に増加するからである。

 パワーPC連合による「CHRP」策定合意の記者発表でも、三社はこの点をもっとも強力に アピールしたのである。アピールしたのである。


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