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テレビ報道に見る産業・経済月報
(平成30年9月)

「安倍・トランプ会談・自動車関税25%をとりあえず回避」「日銀・金融緩和継続」

 

今月の特徴は1.安倍・トランプ会談・自動車関税25%をとりあえず回避、2.日銀・金融緩和継続、3.2か月連続の貿易赤字、4.OPEC原油の追加増産見送りとなった。

                                                                                                

1.安倍・トランプ会談・自動車関税25%をとりあえず回避

安倍首相とトランプ大統領による日米首脳会談で、懸案だった日本車への25%の関税措置について討議され、交渉中は発動しないことで合意した。さらに農産品についてはTPPの水準を超える関税の引き下げは行わないという日本の立場を米国側が尊重する形で合意した。一方で、日本側は全てのモノについて輸出入の関税を決めるTAG(物品貿易協定)の交渉入りで合意し、結果的にこれまで後ろ向きだった2国間貿易協定の交渉を受け入れる形になった(TBS)。

 

2.日銀・金融緩和継続

10月1日に発表された日銀短観では、代表的な指標とされる大企業の製造業でプラス19ポイントと、前回を2ポイント下回り、3期連続で悪化した。西日本豪雨や台風21号、北海道の地震など相次ぐ災害で物流や生産に影響が及んだことや、原材料価格の上昇を背景に、石油、石炭製品や鉄鋼など多くの業種で判断が悪化したことが大きい。災害や貿易摩擦という想定が困難な事態に、日本経済はどう向き合うのか。その対応力が問われている(NHK)。日本銀行の大規模な金融緩和策をめぐり、安倍首相が次の任期中に縮小する可能性に言及したことについて、黒田東彦総裁は2%の物価上昇が達成するまで継続するとの考えを強調した。一方この夏に相次いだ自然災害の経済への影響については「一時的なものにとどまる」としつつ、外国人観光客などを対象とした観光業など地域経済への影響については「十分に注視していく必要がある」と指摘した(TBS)。

 

3.2か月連続の貿易赤字

日本の先月の貿易収支は4446億円の赤字で、2か月連続の貿易赤字となった。輸入制限措置が発動された米国向けの鉄鋼の輸出減少が続いていることが背景にあるとみられるが、財務省は「米国と中国の貿易摩擦の影響は今のところ統計上では確認できていない。鉄鋼についてはさまざまな経済情勢の影響があると考えられ、今後の動向を注視したい」と話している(NHK)。

 

4.OPEC原油の追加増産見送り

東海第二原発が再稼働の前提となる新規制基準の審査に合格した。東日本大震災で被災した原発として初の合格となる。このほか20年の運転を延長する審査なども必要になるが、これも合格する見込み。半径30キロ圏内には約96万人が暮らしているが、日本原電にとって東海第二原発の再稼働が経営の命綱で、保有する4基のうち2基は廃炉作業中となっている(テレ朝)。一方、サウジアラビアやロシアなどが参加したOPEC石油輸出国機構の会合は、原油の追加増産を見送ることを決めた。国際的な原油価格は高止まりしていて日本でもガソリン価格が3年9か月ぶりの高値になっている(テレ東)。

 

 

●新潮流

「トヨタ・ソフトバンクが提携・自動運転サービス展開」

ヨタ自動車ソフトバンクが、新移動サービスの構築に向けて提携すると発表した。年度内に共同出資会社「モネテクノロジーズ」を設立。配車サービスから事業を開始する。スマートフォンで配車し、移動コンビニ、フードデリバリーなどを呼び寄せたりすることができる。病院までの移動中に検診する医療サービスなどを提供する予定で2020年代半ばまでに提供するとしている。トヨタ自動車・豊田章男社長は「車は売ったら終わりのビジネスではない。むしろ、売ってから始まるビジネスだ」と強調した(10/5TBS)。今回の提携はトヨタから声をかけたとの事で、ソフトバンクにトヨタが求めるものはライドシェアに欠かせないAIなどの技術。車から取得する膨大なデータを生かして様々なサービスを開発したい狙いがある(テレ東)。

 

 

●注目点

「自動運転車時代の保険とは」

、世界中で自動運転車両の開発が進んでいるが、事故などのトラブルが起こった場合に誰が責任を取るのか、またどう対処するのかが課題となっている。自動運転は搭載される技術によってレベル分けされており、レベル2まではハンドル操作やブレーキなどのサポートがある。現在国内でも市販車に採用され、実用化が進んでいるが、事故を起こした際の責任は通常と同じく責任はドライバー側にあるということになる。一方、レベル3以上になるとドライバーが操作を行う必要はなくシステムが行うため、事故の責任はシステム側にあるとされている。そんな中で、保険会社がレベル3以上の事故を見越して自動運転車を遠隔操作する実験を始めた(テレ東)。実証実験では車内カメラやセンサーで走行状況を確認し、遠隔操作で危険回避を試みるサービスなどが公開された。損保ジャパン日本興亜は自治体などと連携してより安心に利用できる環境づくりでビジネスにつなげていく狙いを探っている(日テレ)

 

 

9月のランキング(企業別テレビ報道CM価値換算一覧全国版より)

「第1位・ZOZO、第2位・三井不動産、第3位・宇宙航空研究開発機構」

月度のテレビ報道CM価値換算値ランキングでは、洋服のインターネット販売業「ZOZO」が56億7400万円で第1位に輝いた。具体的には「前澤友作社長・初の民間月周回旅行に行く」「米国男子プロゴルフツアーの日本初開催が内定し、スポンサーに名乗りを上げる」等という話題が貢献した。第2位は「東京下町が上昇率1位!!狭小マンションに回帰!?」などの報道で、三井不動産。第3位は、「世界初・小惑星の地表面で探査・生命誕生の謎が解明か?」などの報道で、宇宙航空研究開発機構が獲得した。第4位は「サーティワン人気ベスト10・選ぶのを迷った時のワザ・メニューの裏技!」などの報道で、「B-R サーティワン アイスクリーム」、第5位は「日比谷・帝国ホテル」などの報道で帝国ホテルとなった。第6位は「日産連合がグーグルと提携」などの報道で日産自動車、第7位は「人工知能・天使か悪魔か・2018・未来がわかる・その時あなたは…」などの報道でウェザーニューズ、第8位は「“変身企業”ソフトバンク次は?」などの報道でソフトバンクグループ。第9位は、「新品の服が9割引!売れ残り14億点の舞台裏」などの報道で、ユナイテッドアローズ。第10位は「“まごころ”こめた船づくり」などの報道で三菱重工業となった。

 

 

9月の人物ランキング

「第1位・スタートトゥデイ・前澤友作社長、第2位・テスラ・イーロンマスクCEO、第3位・ジャニーズ事務所・ジャニー喜多川社長」

第1位・スタートトゥデイ・前澤友作社長135件(前澤社長・密着200日・さらなる新ビジネスとは?など)、第2位・テスラ・イーロンマスクCEO61件(米国・SEC・マスクを提訴)、第3位・ジャニーズ事務所・ジャニー喜多川社長57件(タッキー学ぶジャニー社長演出!など)、第4位・経団連・中西宏明会長34件(経団連・就活ルール見直し協議へなど)、第5位・日本銀行・黒田東彦総裁26件(日銀現在の金融緩和策・物価上昇2%達成まで継続など)、第6位・アップル・ティムクックCEO23件(iPhone・新モデル3機種を発表など)、第7位・ブーランジェリーエリックカイザージャポン・木村周一郎社長18件(あんパン木村屋の長男・受け継がれるDNAとはなど)、第8位・アキダイ・秋葉弘道社長14件(北海道産野菜・確保に苦労・倉庫は…底をつく寸前など)、第9位・ソフトバンクグループ・孫正義社長10件(“変身企業”ソフトバンク次は?など)、第10位・KDDI・高橋誠社長9件(アイフォーン・うわさ通りの新3機種など)。

 

 

●テレビの窓

「東京ゲームショウ開幕」

葉・幕張メッセで来場者が5年連続25万人を超える「東京ゲームショウ」が開催された。41の国と地域から668の企業と団体が出展し今年12月発売、初代プレイステーション復刻版「プレイステーションクラシック」が初公開されるなど1500以上のゲームが集結した(TBS)。ゲーム市場は世界で15兆円を超え、今後さらに拡大されると予想されている(市場調査会社・Newzooより)。今年特に注目されているのは「eスポーツ」で、アジア大会でもデモンストレーションとして実施されるなど人気が高まっている。3月にはJリーグが「eスポーツ」参入を表明し、トーナメント形式の大会を主催している。さらに日本野球機構はKONAMIとタッグを組み野球ゲーム「パワプロ」のプロリーグを作ると発表している。今年のトレンドは「現実との融合」で、実際に風や衝撃を感じるゲームなどが注目された(日テレ)。

 

 

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