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テレビ報道に見る産業・経済月報
(平成29年10月)

「日経平均株価・約25年ぶりの高値・2万2000円台を回復」「日銀・現状の金融緩和策維持」

 

今月の特徴は1.株価・約25年ぶりの高値、2.日銀金融政策決定会合、3.貿易収支・4か月連続黒字、4.エネルギー関連の動きとなった。

                                                                                                

1.株価・約25年ぶりの高値

日経平均株価が25年10か月ぶりの高値水準となった。終値は2万2937円60銭。日経平均株価はバブル期の平成元年12月29日に3万8915円87銭の過去最高値を付けたがその後、バブル崩壊とともに急落し平成4年当時は株価が下落する過程にあった。市場関係者は「日本企業の業績は堅調に推移するとの見方から海外投資家を中心に買い注文が広がった。当面の利益を確保しようと、このところ値上がりした銘柄を売る動きが出てもすぐに買い手が現れる展開となって株価が大幅に上昇している」と話している(11/7NHK)。

 

2.日銀金融政策決定会合

日銀は31日、金融政策決定会合を開き、現状の金融緩和策維持を発表すると共に、物価の見通しを下方修正した。物価上昇率2%の達成には、デフレマインドの払拭が重要との見解を示し、黒田総裁は「将来の成長予測がしっかりしていれば設備投資もするし、賃金も上げようという気になる」と述べた(テレ東)。欧米の中央銀行が緩和縮小に向かうのとは対照的に、日銀の異次元緩和の長期化の懸念が出ている。理由の1つが衆議院選挙での自民党勝利でアベノミクスの継続が決まり、日銀も同調せざるを得なくなったこと。再来年の消費税増税、憲法改正に向け財務省内で財政出動を行うとみていて、日銀も低金利維持のため国債を買い支え、円安、株高につながる金融緩和を続ける必要が出てきている。日銀では安倍政権に近い委員が追加緩和の必要性を言い出すなど、出口どころかさらに緩和に突っ込む可能性も出ている(テレ朝)。

 

3.貿易収支・4か月連続黒字

財務省の発表によると先月の輸出額は6兆8110億円と中国向けの半導体や、米国向けの自動車エンジンの輸出が増えたことなどから去年同月よりも14.1%増えた。一方、輸入額はオーストラリアからの石炭の輸入額の増加などで6兆1408億円と去年同月より12%増えた。このため輸出から輸入を差し引いた先月の貿易収支は6702億円の黒字と4か月連続の黒字となった。一方、米国・トランプ大統領が問題視している日本の米国に対する貿易収支は半導体製造装置などの輸出の増加で9月は6166億円の黒字と3か月連続で拡大している。また今年4月から先月までの今年度上半期の貿易収支は1兆9190億円と4期連続の黒字となった。ただ黒字額は昨年度の上半期と比べると20.3%減少している(NHK)。

 

. エネルギー関連の動き

積水ハウスは2040年までに自社で使う電力全てを再生可能エネルギーでまかなう目標を掲げた。家庭からの買い取り期間が順次終了する再来年以降、販売住宅の太陽光パネルで発電した電気を購入し、目標を達成するとしている。地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」の発効などを受けて、電力すべてを再生可能エネルギーでまかなう目標をグローバル企業が表明する流れが世界で加速している(NHK)。

 

 

●注目点

「神戸製鋼データ改ざんの行方」

日産自動車が資格のない従業員が車の最終検査を行っていたことが発覚、29日、日産自動車・ダニエレスキラッチ副社長が謝罪した。リコール対象車は約120万台にも上る。27日にはスバルでも不正検査が発覚。30年以上前から無資格者による不正検査が続いていたという。現在25万台あまりのリコールを検討している。さらに神戸製鋼所は自動車や新幹線に使われるアルミ製品などの部品強度について検査データの改ざんを繰り返していて、不正が行われた製品の出荷先は525社に及ぶ。26日には神戸製鋼子会社の工場が一部製品でJIS(日本工業規格)認証を取り消された。石井啓一国交大臣は「日本のものづくりに対する信頼を揺るがす事態であり、極めて遺憾」と述べた。また、経済同友会・小林喜光代表幹事は「日本製品への信頼感はここ数年崩れつつある」と批判した。ロイターは「メイドインジャパンは高品質と信頼性の代名詞だったがこれが怪しくなってきた」、ニューヨークタイムズは「日本の信頼は地に堕ちた」と報じている(TBS)

 

 

●新潮流

「東京モーターショー開幕・EV車・最新情報」

界中の自動車メーカーがEV・電気自動車を増やす計画を相次いで発表するなど、車の電動化に大きく舵を切っている。中国上海で始まったボルボ戦略発表会の最大の目玉は、世界初公開となったガソリンと電気を併用するプラグインハイブリッド車「ポールスター1」。発売は2019年中旬頃の予定。さらに2019年末までに生産を始めると発表したのが「ポールスター2」で、これは電気だけで走る、ボルボグループとしては初のEV車。この2台が2019年以降、電動車専業メーカーになると宣言したボルボの将来を占う上で重要な車となる。今回、ボルボが主要市場として選んだ中国は、国策として自動車の電動化を推進している。中国での販売台数は年間33万台(2015年/日本総研調べ)と日本の11倍となっている。ボルボの親会社は、中国の浙江吉利HD。今回の電動化車両は、中国国内で生産しコストを抑える効果も狙っている。一方、第45回東京モーターショーではフォルクスワーゲンが今月からネットでの注文受付を開始した「e-Golf」を展示。日本初導入となるEV車だ。さらにお披露目されたのは2022年に本国での販売が決定しているEVコンセプトカー「I.D.BUZZ」。デザインは1960年代~1970年代に人気を博したレトロなマイクロバス型を思わせるものの、自動運転機能を備えるなど、未来の車社会に向けて着実に準備を進めている。ユルゲンシュタックマン取締役は「電気自動車はキーとなる。来る5年で大きな変化があると思う」と話した。一方、メルセデスベンツはEV専用ブランド「EQ」の最新モデルや、世界初となる水素で発電する燃料電池とバッテリーを組み合わせたハイブリッドカーなど4種類の電動化車両を展示した。メルセデスベンツ日本・上野金太郎社長は「各社の電気自動車化は凄いスピードで進んでいる。それに取り残されない様にしなくてはならない」と話した。日本勢ではトヨタ自動車がEV(電気自動車)の「Concept-愛i」シリーズを発表した。シリーズのメインとなるモデルではAIで車の感情を表現。また足の不自由な人の乗車を想定したモデルでは運転に使うのはジョイスティック。ドアで車いすを吊り上げて積む機能も備えている。2つのモデルに搭載を見込むのが自動運転機能で日頃の運転や会話の内容を記憶し、お勧めのドライブコースを提案できる。またドライバーの表情を読み取り、運転中の満足度を判断する機能もある。いすゞ自動車はEVトラックを発表し、三菱ふそうトラックバスも世界初の量産型EVトラックを発表した。特徴は騒音が出ないことで、約1時間半の充電による航続距離は約100km。既にセブンイレブンジャパンヤマト運輸が商品の配送などに導入する事を発表している(テレ東)。

 

 

10月のランキング(企業別テレビ報道CM価値換算一覧全国版より)

「第1位・オリコン、第2位・関西電力、第3位・セブン&アイ・ホールディングス」

10月度のテレビ報道CM換算値の第1位には67億8000万円で「オリコン」が輝いた。その内容は「過去50年間のヒット曲」が大半を占め、加えて「オリコンドラマ賞」の紹介放送や来年から変わる「集計のルール」についての紹介であった。第2位は「関西電力“大飯原発1、2号機・廃炉方針は未定”」などの報道で関西電力になった。第3位は、「LINE&セブンで便利に!」などの報道で、セブン&アイ・ホールディングスが獲得した。第4位は「“老朽化マンション”の寿命・大幅に延ばす新技術とは!」などの報道で三井不動産、第5位は「TDR・上半期の入園者数3.1%増」などの報道でオリエンタルランドとなった。第6位は「コンビニからドローンで・国内初の実証実験」などの報道で、ローソン。第7位は「注目!“対話型”AI製品・接客ロボットが店案内」などの報道でソニー、第8位は「独身の日に大型セール・イオンがネットで」などの報道でイオン。第9位は、「不思議・倒れないバイク登場」などの報道でホンダ、第10位は「鉄道好き必見!新幹線の“オーバーホール”工場~静岡・浜松市~」などの報道で東海旅客鉄道となった。

 

 

10月の人物ランキング

「第1位・神戸製鋼・川崎博也社長、第2位・日産自動車・西川廣人社長、第3位・日本銀行・黒田東彦総裁」

第1位・神戸製鋼・川崎博也社長101件(検査データ改ざん“神戸製鋼”JIS認証取り消しなど)、第2位・日産自動車・西川廣人社長65件(日産・国内出荷全車両停止・発覚後も無資格検査など)、第3位・日本銀行・黒田東彦総裁45件(株価上昇も手詰まり日銀・止められない「異次元緩和」など)、第4位・スバル・吉永泰之社長29件(スバルで無資格検査発覚・25万台をリコールへなど)、第5位・商工中金・安達健祐社長23件(商工中金不正融資・2度目の業務改善命令など)、第6位・スーパーアキダイ・秋葉弘道社長22件(2週連続台風襲来・鍋ピンチ!野菜の値段高など)、第7位・経団連・榊原定征会長21件(安倍首相・来年の春闘・経済界に「3%賃上げ」要請など)、第8位・東芝・綱川智社長15件(東芝・臨時株主総会・半導体子会社の売却承認など) 、第9位・ソフトバンク・孫正義社長12件(サウジアラビア経済改革で人工都市計画など)、第10位・アマゾン・ジェフベゾスCEO7件(アマゾン“第二本社”カナダ・メキシコも誘致など)。

 

 

●テレビの窓

「英国で日の丸高速鉄道デビュー」

7日から日立製作所が作った高速鉄道の営業運転が始まった。英国に乗り込んだ日本の日の丸鉄道。この車両は日本中の期待を背負い英国にやってきた。最高時速200キロ、車体はアルミ製のため軽い上、モーターを小型化し分散しているため、欧州の高速鉄道より多くの人員を輸送することができる。最新車両の乗り心地に英国人の反応は上々だ。新型車両が作られたのは山口・下松市。新幹線など鉄道車両を作る日立の事業所で、関連工場が立ち並ぶ鉄道産業の町として知られている。完成車両が英国へ輸送される日、勇姿を一目見ようと3万人が詰めかけた。陸上輸送に下松市はお祭り騒ぎとなった。日立製作所・正井健太郎執行役常務は「色々な仕事の努力が報われて感慨深い」と話す。日立製作所は英国政府から車両866両を受注していて今後、日の丸鉄道を世界に売り出したい考えだが、神戸製鋼のアルミニウムが使われていることが懸念材料。日立製作所は製造の際に独自の強度を検査しており安全性に問題はないとしている。(TBS)。一方、デビュー初日に天井の隙間から大量の水が漏れるなどのトラブルも出ておりこれについて日立製作所は空調機器のトラブルが原因としている。また運行システム立ち上げ時に不具合が起き、最大数十分の遅延が出た(日テレ)。

 

JCC株式会社