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テレビ報道に見る産業・経済月報
(令和元年12月)

「日銀短観・大企業製造業4期連続で悪化」

今月の特徴は1.日銀の動向、2.景気の動向、3.米中の動向、4.エネルギーの動向となった。

                                                                                                

1.日銀の動向

景気がよいと答えた企業の割合から、悪いと答えた企業の割合を差し引いた指数は、大企業の製造業で、前回の調査より5ポイント低い0ポイントになり、4期連続で悪化した。今回は消費税率の引き上げの後に行われた初めての調査で、小売りを含む大企業の非製造業も、前回より1ポイント低いプラス20ポイントになり、2期連続で悪化した。3か月先の景気は、大企業の製造業で横ばい、非製造業は悪化すると見込んでいる(NHK)。日銀は19日の金融政策決定会合で、現在の金融緩和政策を維持する方針を決めた。黒田総裁は会見で「米中貿易摩擦が一段と拡大する事態が回避されたのは結構なこと。海外のリスクが若干低下したということで、やや明るい兆しが見えてきた」と評価した(テレ東)。

 

2.景気の動向

令和元年最後の取引となった東京株式市場では利益を確定する売り注文が広がった。米中貿易交渉が「第1段階」で合意に至ったため、今年の最高値をつけた。「現在、株式市場は金余りの状態で実体経済と株価に開きがあるミニバブルとも言え、いつはじけてもおかしくない」と市場関係者筋は語った。一方、政府は来年度の予算編成の前提となる「経済見通し」を閣議了解した。それによると来年度のGDP・国内総生産の成長率について実質で1.4%程度と見込んでいて、今年7月時点と比べて0.2ポイント上方修正した。世界経済の減速などが懸念されるものの、経済対策などによる景気の押し上げ効果から「内需を中心とした景気回復が見込まれる」としている。ただ、民間シンクタンクの多くが、来年度の実質GDP成長率を0.5%前後と予測していて、政府の見通しだけが楽観的なものとなっている現状が浮かびあがった(TBS)。一方、財務省の発表によると輸出から輸入を差し引いた先月11月の日本の貿易収支は、821億円の赤字となった。貿易赤字になるのは2ヶ月ぶりとなる(NHK)。10月の国際収支速報によると海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支は1兆8168億円の黒字で1年前と比べて黒字幅が38%増加した。黒字幅が拡大したのは原油価格が下がり、金額ベースで輸入が減ったことによって貿易収支が黒字に転換したため(テレ東)。

 

3.米中の動向

米中の関税引き上げ合戦に一応の歯止めがかかった。中国は米国と覇権を争う上でも製造業強化を急がねばならず、国有企業を主体として産業を育成するものと思われる。来年にかけても国家体制に関わる部分で中国は一歩も引かない可能性がある。ことし米国国民の対中感情は過去最悪の状態まで悪化し、それは人権や安全保障の分野にも拡大した。来年は緊張状態が新常態となる可能性が高い。世界は今後も米国と中国という2大国の緊張関係が続く中、気を緩めることができない状況が続いていくことになりそう(NHK)。米中貿易戦争によって、日本の景気にも影響が出ている。輸出が落ち込み、企業は大損している。国内製造業アンケートでは収益減少を見込む企業が45%以上にのぼっており、日本の製造業は危機的状況にある。今月、貿易交渉第1段階に合意したものの、日本への影響はまだまだ続きそう(テレ朝)。

 

4.エネルギーの動向

東京五輪の聖火台の燃料に、「水素」が採用される方針であることが分かった。燃料にはこれまでプロパンガスや天然ガスなどが使われてきたが、東京大会で次世代エネルギーの活用を世界にPRしたい考え。聖火台は開会式と閉会式では国立競技場に、大会期間中は台場エリアと有明エリアにかかる「夢の大橋」付近に設置される(TBS)。

 

 

●新潮流

「なぜ?年末年始も休業の動き広がる」

阪のコンビニをきっかけにして、24時間営業をめぐる問題が表面化した最中、コンビニやスーパーなどでは年末年始に休業する動きが、大手コンビニや外食チェーンに広がっている。セブンイレブンジャパンは元日を中心に、首都圏のおよそ50の直営店で休業にする実証実験を行う。ローソンも、大みそかから1月2日にかけてオフィス街などにある102店舗で休業にする実証実験を予定している。また、ファミリーレストラン最大手のすかいらーくホールディングスは、ガストやバーミヤンなど、グループ全体の8割に当たるおよそ2700店舗で大みそかの午後6時から元日の正午まで初の一斉休業とする方針。ロイヤルホストも大みそかと元日を休業することにしている。なぜ3日だけ休むのか、オータニ平松店・石井敦也店長は「周りの店が1日または4日に休みをとるところが多く、1日に休んでしまうと地域の客が非常に困るんじゃないか」とコメント(NHK)。一方、ファミリーマートは1月1日の営業を原則、全ての店舗で通常通り営業するという。店長が休暇を求める加盟店109店舗は本部が店舗運営を無償で代行する(TBS)。

 

 

●注目点

「日本郵政グループの3社長が引責辞任・かんぽ生命問題」

んぽ生命保険の不適切な販売問題で、行政処分を受けた日本郵政グループの3社長は引責辞任を発表した。総務省と金融庁から新規の保険募集業務の3カ月停止などを命じる処分を受けた日本郵政・長門正貢社長と、かんぽ生命・植平光彦社長、日本郵便・横山邦男社長は都内で会見し、来月5日付で辞任することを表明。また、前の総務事務次官から行政処分案を聞き出したとされる日本郵政・鈴木副社長も退任する。日本郵政は、後任の社長に増田寛也元総務相が来月6日付で就任する人事を決めた。かんぽ生命社長には千田哲也副社長が昇格し、日本郵便社長は日本郵政・衣川和秀専務執行役が就任する(フジ)。

 

 

12月のランキング(企業別テレビ報道CM価値換算一覧全国版より)

「第1位・ワークマン、第2位・旭化成、第3位・ローソン」

019年12月度のテレビ報道月間CM価値換算値ランキングでは39億900万円で「ワークマン」が第1位に輝いた。具体的には「日経トレンディ2019年ヒット商品ベスト30」で第1位を射止めたことや、「ワークマン」の商品が注目されたこと等によりテレビ露出が増加したことが寄与した。第2位は「ノーベル化学賞・吉野彰氏・燕尾服で授賞式・晩餐会」などの報道で「旭化成」となった。第3位は「KDDIとローソン“スマホ決済”提携・会員1億人超国内最大級“ポイント経済圏”誕生」などの報道で「ローソン」、第4位は「あなたも業務スーパーのオーナーになれる!?」などの報道で「神戸物産」、第5位は「なりゆき街道旅」などの報道で「東武鉄道」、第6位は「とんかつチェーン店・かつやの人気の秘密に迫る」などの報道で「アークランドサービスホールディングス」、第7位は「豊洲市場に観光施設・来月オープン」などの報道で「三井不動産」、第8位は「千葉・南房総→福島・大内宿ふれあい珍道中」などの報道で「イオンモール」となった。第9位は「絶好調!景気満開・オリエンタルランドの極意は?」などの報道で「オリエンタルランド」、第10位は「豪華・新観光列車が続々デビュー・空前のブーム・なぜ?」などの報道で「東日本旅客鉄道」となった。

 

 

12月の人物ランキング

「第1位・日本郵政・長門正貢社長、第2位・かんぽ生命・植平光彦社長、第3位・日本郵便・横山邦男社長」

第1位・日本郵政・長門正貢社長146件(日本郵政副社長も辞任・新体制で信頼回復は?など)、第2位・かんぽ生命・植平光彦社長84件(3社長が引責辞任・かんぽ生命問題など)、第3位・日本郵便・横山邦男社長78件(日本郵政グループ・3社長が引責辞任を発表など)、第4位・セブンイレブンジャパン・永松文彦社長30件(残業代一部未払い問題など)、第5位・日産自動車・内田誠社長29件(日産・内田新社長“ルノーと連携強化”ほか)、第6位・日本銀行・黒田東彦総裁23件(スウェーデン・マイナス金利脱却・日銀は?など)、第7位・Vファーレン長崎・高田明社長17件(レジェンド創業者の引き際・未来のためにバトンを渡すなど)、第8位・KDDI・高橋誠社長11件(KDDIとローソン“スマホ決済”提携・会員1億人超国内最大級“ポイント経済圏”誕生など)、第9位・ソフトバンク・孫正義社長10件(~未来を創るスゴ腕社長大集結SP~など)、第10位・楽天・三木谷浩史社長9件(出店者は反発・楽天・送料無料サービス開始へなど)。

 

 

●テレビの窓

「次世代の通信規格・ローカル5Gの免許申請始まる」

世代の通信規格「5G」を小規模なエリアで適用する「ローカル5G」の免許申請の受け付けが、全国の総合通信局などで12月24日から始まり、大手IT企業などが相次いで申請を行った。関東総合通信局では、NEC富士通、ケーブルテレビ最大手「ジュピターテレコム」、東京都などが相次いで申請を行った。NECや富士通は、自社の事業所で利用する計画で東京都は、都内の中小企業などが5Gを使った事業実験ができる施設を整備する計画。審査が順調に進めば、来年2月にも「ローカル5G」が実用化される見通し。ローカル5Gは5Gの通信網を建物の中など限られたエリアに張り巡らせて活用するもので、企業や自治体、大学などに電波が割り当てられることになっている。ローカル5Gによって複数のロボットやカメラを使って、生産効率を高めたり異常を検知したりするスマート工場の実現や、河川に設置したカメラから高精度の映像を送って防災に活用するなど、さまざまな応用が期待されている(NHK)。

 

JCC株式会社